2014年3月 郷土再発見! はるかの歴史散歩
運賃改定

4月1日 消費税率引上げに伴う各種運賃の改定について

にしてつニュース

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●取材協力/大川観光情報センター・藩境のまちづくりを考える会・旧吉原家住宅・筑後川昇開橋観光財団・大川市

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約300年の歴史を誇る大川組子は、200以上の組方が代々伝承されているそうです。


 

町を分ける石列と水路

 今回は大川観光協会の三宅さんにご案内いただきました。まずは入口となる「札の辻(ふだのつじ)」。ここは、藩が法令などを周知させるための高札を立てた場所で、榎津(えのきず)出口とも言われ、久留米藩・榎津から柳河藩・小保への出口だった場所。目と鼻の先に見える浄福寺はもう柳河藩です。すぐ近くには「藩境の石列」という、穴の開いた四角い石の柱が並んでいます。いかにもこれぞ境界という感じがしたのですが、藩境は意外にもその横を流れる小さな水路。この水路は、民家の裏を縫うように花宗川に通じています。地元では「江湖(えご)」と呼ばれる、満潮時にできる入江のような水路で、昔は満潮になると筑後川・花宗川から海水が流れ込む湿地帯だったのだそうです。町を巡る途中、妙な絵が描かれた「べたべたくっぞこ通り」という表札がありました。ちょうど藩境の水路を横断する細い路地で、昔はジメジメした暗い通りだったらしく、ここを通ると妖怪ベタベタクッゾコが足の裏に貼り付く…と子どもたちに恐れられていたとか。三宅さんによると、この水路を境に言葉も違ったりするそうです。小保では寒いと「寒かのも~」と言いますが、榎津では「寒かのや~」になるんだとか。面白いですね。

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旧吉原家住宅

柳河藩・小保町の別当職を代々務め、その後、蒲池組の大庄屋となった吉原家の居宅。文政8(1825)年の墨書が残る主屋は、藩の公用に利用されており、大規模かつ細部にまで優れた意匠を施された建物は、国の重要文化財に指定されています。隣接する土蔵では吉原家所蔵品などを観ることもできます。


所/大川市大字小保136-17
電/0944-86-8333
営/9:00~17:00(入館は16:30まで)
休/月曜(祝日の場合は翌日休み)
料/入館無料

 

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「肥後街道宿場を歩く」4月26日(土)・27日(日)

今も藩境の貴重な町並みを残す小保・榎津地区を体験できる散策イベント。江戸時代から続く歴史的建造物の特別公開や、まちに息づく家具・建具職人の技を楽しむ「われら職人展」、「酢蔵開き」、華やかな「花嫁道中」などが催される他、お店も多数並び賑わいます。

問/藩境のまちづくりを考える会
電/0944-87-0931
 

藩境が生んだ技術

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 28本の石柱が並ぶ「藩境の石列」。1812年に訪れた伊藤忠敬の測量にもその存在が記されています。
 
 この界隈には、江戸期から明治、大正、昭和初期に建てられた貴重な商家や武家屋敷が数多く残っています。とくに宿場町として栄えた小保には、藩の本陣にも使われた貴重な建物が残っており、旧吉原家住宅では、建具や家具などに、大川職人の技術水準の高さを見ることができます。一方、港町として栄えた榎津では、嘉永年間には百名を超す船大工がいたそうです。そもそも大川の家具は、室町時代に、榎津久米之介が、当時盛んだった船大工の技術を生かして、家臣に指物(さしもの)を作らせたことがその起こりとされています。釘を使わず、木と木を組み合わせて作る指物技法に、大川が誇る高度な木工技術の源流があったのです。

 筑後を二分する二つの藩が重用したこの地には、互いが切磋琢磨しながら富と技術を高めていった歴史がありました。今回は、そんな静かな町に暮らす人びとの熱い思いを感じた歴史散策でした。
 
 
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往時の風情を残した榎津・高橋家住宅(庄分酢)前の通り。

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小保八幡神社の拝殿に下げられた大きな鈴!?三宅さんが二本の鈴緒で鳴らしてくれました。

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ちょっと可愛い妖怪ベタベタクッゾコ…でも実際にいたら卒倒しますね。

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小保と榎津の境界線となっている水路。昔は「江湖」と呼ばれる感潮河川だったそうです。

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小保に建つ浄福寺の山門は、柳河城の辻御門を移設したものと云われています。

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大川家具の始祖・榎津久米之介(1485~1582年)により建立された願蓮寺に建つ銅像。

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散歩の寄り道

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筑後川に架かる赤い鉄橋「昇開橋」は全長約507m、現存する可動橋では国内最古。2003年には国重要文化財に指定。1987年には線路としての役目を終えましたが、現在は遊歩道として、市民や観光客に親しまれています。

筑後川昇開橋

所/
佐賀市諸富町大字為重地先
   大川市大字向島地先
電/
0944-87-9919
休/月曜(祝日の場合は翌日休業)

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[ 高宮はるか ]
西鉄広報イメージキャラクターとして、テレビCMやポスター等に登場。
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