那珂川市「現人神社（あらひとじんじゃ）」は、秋の「恋ぼんぼり」、春の風車、夏の風鈴といった華やかな境内装飾で近年注目を集めている神社です。また、お守りや御朱印帳なども手に取りたくなるデザインのものが多く、参拝の楽しみとなっています。

神社の歴史は古く、約1800年前に創建、全国に2000社以上ある住吉神社発祥の地と言われています。現在、多くの神社の御祭神となっている神功皇后が国交を結ぶために訪れた大陸からの帰路で嵐にあい、その際に船の舳先に現れたのが住吉三神と呼ばれる3人の神様でした。その導きにより無事に偉業を成し遂げた神功皇后は、感謝をささげるためにこの地に社を建立。それまで見えない存在だった神様が人間の姿になって表れたため、「現人神社」と名付けられたと伝わっています。

神功皇后の功績にあやかり仕事運向上や、神様との縁を繋ぐことで人と人との縁を結ぶ縁結びのご利益があるといわれ、老若男女の人々が参拝に訪れています。

鳥居をくぐって迎えてくれるのはピンクや水色、黄色など色とりどりの「恋鯉みくじ」。「恋よ恋鯉」と良縁を呼び込んでくれそうですね。社務所内の授与所で授かることができます。

コロナの影響でひしゃくを設置しなくなった手水舎では、彩り鮮やかな季節の花を浮かべた「花手水」を楽しめます。美しい花々を見ているだけで気分が明るくなりますね。

樹齢500年以上と伝わる大楠に見守られる本殿。木々に囲まれた境内には心地よい葉擦れの音が響き、穏やかな気分に包まれます。

御守りやお札の授与所には、さまざまなデザインのお守りやおみくじが並んでいます。数年前に就任した若い世代の宮司が考案した「恋ぼんぼり」などが話題を呼び、新しいお守りも増えているそうです。

オリジナルの「しあわせお守り」（800円）。「恋ぼんぼり」を花々で表現したかわいいお守り。「Be Happy」の文字に元気をもらえそうですね。

同じくオリジナルの「縁結びお守り」（各800円）は、赤い糸をイメージしたデザインと「Love」の文字が印象的です。普段から持ち歩きたくなるかわいいデザインです。

そのほか、就職や転職の活動をしている人に人気の高い仕事守や、健康運を願って作られたものなど多彩なお守りがありました。

御朱印帳（各2,000円）は、福岡を拠点に活動するイラストレーター・諌山直矢さんがイラストを手がけた3種が用意されています。住吉三神を描いたかっこいいもの、「恋ぼんぼり」がモチーフのかわいいもの、どれを選びますか？

また期間限定の御朱印もあり、お正月には諌山直矢さんが描いた限定の御朱印が登場します。授与は2023/1/1（祝・日）から、なくなり次第終了となります。

また、境内のあちこちでもかわいいポイントが見つかります。おみくじの干支人形で描いたハートには2022年のトラのほかに2023年のうさぎも仲間入り。

おみくじを結ぶところにもうさぎが。ひょこっと顔を出している表情に愛らしさがあふれています。

「ここ数年若い参拝者の方が増えて、境内が活気づきました。可愛らしいお守りや季節の装飾を機に足を運んでもらい、境内の清々しい空気の心地よさや神様とのご縁を感じてもらえたらうれしいです」と権禰宜の川下信弘さん。

SNSの写真を見ているだけではわからなかった気づきがたくさんある参拝となりました。気になっていた方は、ぜひ実際に足を運んでみてください。