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- 2025/07/22 Tue.
【福岡】縁と氷<福岡の最旬かき氷2025>(1)
暑い日が続く季節、かき氷を食べて体の中からクールダウンしませんか。この夏食べたいのは氷の削り方や手作りのシロップ、素材の組み合わせなど、細部までこだわった進化系かき氷。いま福岡で話題を集める旬のかき氷を集めました。全3回の第1回は福岡市中央区「縁と氷」です。
間借りを経て店舗をオープン! “縁”をつなぐかき氷
2020年から福岡市平尾や祇園で間借り営業を行い、イベント出店でも人気を集めたかき氷店「縁の日、氷の日」が、2025年4月に「縁と氷」として白金にオープンしました。
店舗は飲食店や雑貨店などが入居する建物の2階にあり、入口ではお店のマスコット的存在のペンギンが迎えてくれます。
こちらを手がけるのは、ブランディングやプロモーションなどを行うデザインディレクターの松永倫明さんと、レシピ開発や商品開発を行うフードディレクターの水町凪沙さん。「ブランディングの仕事をしていて感じるのは、古くからある“いいもの”は形を変えながらも続いていくということです。かき氷は平安時代に生まれた伝統的な氷菓子。かき氷が好きということはもちろんですが、形を変えながらいまも親しまれているところに興味をもち、かき氷を作り始めました」と松永さん。各地のかき氷を食べて氷やシロップの違いを感じたり、料理からインスピレーションを受けたりしながら自分たちのかき氷を形にしてきたそう。店名は、かき氷を作る日にさまざまな縁が生まれることから「縁の日、氷の日」とし、縮めて「縁と氷」と名付けられました。
和の趣を感じる店内にはカウンターとテーブル席があります。Instagramからの予約が優先されますが、空枠がある場合は予約なしでも入店できます。店舗をもつことでレシピ開発や素材管理をしやすくなったとのことで、ここから新しいアイデアのかき氷が生まれるのが楽しみです。
かき氷はスイーツ系を中心に5~6種類のメニューが用意されています。使用する素材がなくなり次第、別のメニューに替わるので、詳しくはInstagramをチェックしてみてください。かき氷の構成はふたりで考え、試食を重ね、ふたりともおいしいと思ったものだけがメニューに並ぶそう。「使う素材の味や香りの方向性を揃え、その調和を引き立てるアクセントをプラスしています。単調にならないように食感の異なる素材も加えています」と水町さん。奇をてらうことなく、素直においしいものを提供したいという姿勢には、食の仕事に携わる水町さんならではの想いを感じます。
冷凍庫から出して緩めた博多純氷を削るのは「スワン」のかき氷機。空気を含んだふわっとした食感と氷のシャクッとした食感、両方を楽しめるかき氷が、いまの理想形とのこと。氷の削り方ひとつにもこだわりが詰まっていますね。
「苺ピスタチオ」(1,600円)は、福岡県大木町の農家から届いたあまおうのおいしさが凝縮されたシロップとピスタチオをたっぷり使ったリッチな味わいのシロップ、両方を楽しめる一品。かき氷店を始めた頃からの人気メニューで、フルーツの風味を活かすように改良を重ねているそうです。
中にはレアチーズクリームやベリーのソース、クラッシュナッツが入っています。ひと口食べるごとに種類の異なる甘酸っぱさや香ばしさ、まろやかさなどが感じられる楽しいかき氷でした。
今年の新作「スモモ鉄観音ヨーグルト」(1,700円)は、スモモシロップとヨーグルトミルクの甘酸っぱい風味に、はちみつのコク深い甘さプラスした一品。暑い季節にぴったりの爽やかな味わいです。
氷の中には水町さんが旅行で出かけた香港で出会った鉄観音烏龍茶を使ったシロップが。食べ進めていると鉄観音の豊かな香りと渋みを感じ、すっきりとしたアクセントになっていました。
どちらのかき氷も素材がなくなり次第、別メニューに切り替わります。これからの季節はモモやイチジク、ブドウなどのフルーツを使ったかき氷を予定しているそうです。夜営業の日はアルコールを使ったかき氷も楽しめるので、Instagramをチェックして出かけてみてください。
●縁と氷
住所:福岡市中央区白金1-10-5 2F
電話:なし
営業:10:00~16:00、土・日曜、祝日10:00~17:00 ※Instagramからの予約優先、不定の夜営業あり
定休日:不定 ※Instagramに掲載
アクセス:西鉄天神大牟田線「薬院」駅から徒歩8分、「西鉄平尾」駅から徒歩10分
Instagram: @en_to_kori
※記載している情報は2025年7月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。