運行状況

社会科見学をオンラインで。WITHコロナの時代に初の試み2

手探りでのオンラインツアー造成

―どのようにして実施に至ったか教えてください

早速、社会科見学をオンラインで実施するというアイディアを社内で提案したところ、「今はコロナ禍で需要がない状況、できることはなんでもやろう」と即OKが出ました。

そこからは、娘が通う小学校に飛び込みで企画を持ち込んだり、小石原やうきは・朝倉などの自治体をまわり、協力してくださるところを地道に増やしていきました。
小学校の先生方からは、より子どもたちの興味をひくツアーにするためのアドバイスをいただいたり、自治体の方々には「まちのPRに繋がりとてもありがたい」とお声をいただきました。

また、オンラインでの実施を提案したものの、私は映像を作ったこともなければ、オンラインミーティングツールを使ったこともありませんでしたので、グループ会社のIT部門に頭の中で描いているイメージを伝えて、少しずつ具現化していきました。
自治体の方々にも動画制作やオンラインでのご出演について協力を仰いだところ、快く引き受けてくださり実現に至りました。


オンライン社会科見学 ツアー行程

~出発~バスガイドの挨拶により出発。スクリーンにバスのドライブレコーダーの映像を映写し、バスに乗っているよう演出
太宰府を通過太宰府天満宮をバスガイドがご案内。ガイドならではの豊富な知識を交えて太宰府の歴史を説明
東峰村に到着伝統産業会館の方とオンラインで繋ぎ、伝統産業である「小石原焼き」について学習したのち、教室にてオンラインで説明を受けながら小石原焼きの湯呑みに絵付け体験
うきはに到着うきは市役所の方による「大石堰」と「長野堰」の説明動画で”治水”について学習
朝倉に到着朝倉市役所の方による「山田堰」の説明動画で”治水”について学習
~到着~各地の特産品をお土産としてお渡し

小石原伝統産業会館の登り窯
大石堰(ちくご観光案内所HPより)

―企画する際に大切にしたことはありますか?

オンラインとはいえ、子どもたちに社会科見学へ「行ってる感」を味わってほしいという気持ちが強くありましたね。また、小学校のあらゆる学校行事が中止や延期になり、机で学習する時間が増えた子どもたちに、
ぜひ「体験」を交えた学びを提供したいと思っていました。

そこで、実際に社会科見学へ行くことができなくても、現地とオンラインで繋いで解説してもらったり、子どもたちが画面の向こうにいる現地の人に直接質問ができる時間を設けたりと、人とのつながりが感じられる時間を大切にしました。
また、小石原焼きの湯呑みに絵付けをする体験を組み込むことで、オンラインながらも子どもたちの手元に「モノが残る」ツアーになるよう準備しました。

加えて、「バス会社だからこそできること」を強みにしたいと思い、目的地までドライブレコーダーの映像を流したり、その景色に合わせて現役のバスガイドがアナウンスをする演出を入れました。
よりリアルにバスに乗っている感覚を味わってもらうため、実際に観光バスに乗るときはシートベルトをしていただきますが、シートベルトに見立ててオリジナルの缶バッジを付けてもらう工夫も凝らしましたね。

絵付けをする前の素焼きの湯呑み
シートベルト代わりのオリジナル缶バッジ