話題のモーニングメニューを求めてやって来たのは、2024年3月にオープンしたベーカリーカフェ「コンパニオンプランツ福岡」です。こちらは広島で行列ができるベーカリーカフェの2号店。

広島の本店同様、観葉植物に彩られた店内は広々と開放的で、30席ほどのカフェスペースが用意されています。奥の厨房はガラス張りで、パン作りの様子を見ることもできました。

店を手がけるのは、18歳でパン業界に入り、東京や愛知のベーカリーで腕を磨いたオーナーシェフ・佐藤一平さんです。名古屋のベーカリーではシェフを、東京のベーカリーではブランドマネージャーを経験し、独立後はプロデュースやコンサル業にも携わるように。

「今後は海外へも発信、進出できたらとの思いから、地元であり、アジアの中でも世界から注目を集めている福岡で新たな一歩を踏み出したいと考えました」と、福岡進出のきっかけを話します。

ショーケースには、国産小麦や無添加素材で作られる45〜50種類のパンがずらり。旬の野菜や果物は、糸島から岩手まで全国各地の契約農家から届く無農薬や自然栽培ものが中心で、クリームや具材もすべて自家製です。

球根をモチーフにした塩バターパン「きゅーこんパン」（290円）は、見た目のかわいらしさと味わいで人気No.1の看板商品。湯種を使用した水分量の高い生地は驚くほどモチモチで、ジュワッと広がるバターの塩気もクセに。南区市崎にある「木藤商店」の明太子で作る明太バターをたっぷりと挟んだ「めんたいきゅーこんパン」（380円）も人気です。

こちらは“コンパニオンプランツのあいさつ代わりのパン”として販売されている「サリュー」（320円）。発酵バターをふんだんに織り込み、ザクザク食感を最大限に引き出したオリジナルのクロワッサンで、佐藤さんのスペシャリテでもあります。

もちろん、8：00〜11：00のイートイン限定で提供されている「モーニングプレート」（1,000円）も忘れてはいけません。取材時はパンのおかわりができる「パン盛り」（＋200円）と「カフェラテ」（550円）をセットにしていただくことに。パン盛りのパンは、10種類ほどの中から食事に合うおすすめのパンが登場し、何が出るかはその日のお楽しみです。

モーニングプレートは、契約農家から届く旬野菜が主役。目玉焼き横のパンやスープ、野菜の内容は季節や日によって変わり、目玉焼きの下にはきゅーこんパンが隠れていました。グリル野菜はホクホクと甘く、サラダはシャキッと新鮮で、ニンジンベースの特製ドレッシングやうきは産みのう豚で作る自家製ハムもたまらないおいしさです。

そしてさらに驚くことに、パンではなく炊きたてのご飯が付いた「豆乳豚汁定食」（800円）も食べられます！こちらは「農家さんから届く旬食材やお米のおいしさも伝えたい」との思いから生まれた定食。取材時には、愛知県「デイリーファーム」の生卵（＋100円）とサラダ（＋200円）も追加注文しました。

岐阜県の赤味噌と豆乳、うきは産みのう豚のうま味がとける豆乳豚汁の中には、グリル野菜がたっぷりと入っていて食べ応えも満点。愛媛県の農家から届くお米はふっくらツヤツヤで、濃厚な卵や「木藤商店」の明太子をお供にすれば、もうお箸が止まりません。

店名の「コンパニオンプランツ」は日本語で「共栄作物」を意味する言葉。「お店とお客様、スタッフ同士や生産者の方々、これからもみんなでいい影響を与え合いながらすてきな関係を築いていきたいです」と佐藤さんは笑顔に。

ちなみに、11：00〜14：30にはモーニングプレートがさらにボリュームアップした「ランチプレート」も提供されているのでこちらもチェック！パンはもちろんご飯まで、おいしい朝食やランチをお探しの方はぜひ出かけてみてください。