- 食べる
- 2023/10/17 Tue.
【福岡】屋台けいじ<福岡の屋台を楽しもう!>(3)
福岡の夜の名物といえば屋台!福岡市内には中洲・天神などの繁華街を中心に約100軒の屋台があります。また今年は長浜の屋台街もリニューアルオープンし、話題となっています。秋風が心地いいこの時期、福岡の屋台で一杯楽しんでみませんか。全3回の第3回は福岡市中央区「屋台けいじ」です。
警固四つ角の人気屋台に神社建築を取り入れた新店舗が登場
天神から少し離れた赤坂エリアでは2店舗の屋台が営業中。今回はそのうちのひとつ「屋台けいじ」を紹介します。
大正通りと国体道路が交わる警固交差点のそばにある「屋台けいじ」は、1991年に創業した人気屋台。店舗は受け継がれたものを使用していましたが、2023年3月に一新し、まるで神社のような店構えになりました。西鉄バスも頻繁に行き交う場所なので、車内から見かけて気になっていた人も多いのではないでしょうか。
安部雄太さんは、二代目の大将。おじにあたる先代から屋台を引き継ぎ、約7年になります。屋台の大将以外にも、フランス料理人や宮大工としての顔ももつ安部さん。いまも系列飲食店の運営を手がけるほか、宮大工としての仕事もあるそうです。
そして宮大工の経歴を生かして安部さん自ら手がけたのがこの新しい店舗。屋根に並ぶ鰹木や屋台内の柱は、伊勢神宮の神殿に用いられていた御用材を使用し、建物の形も伊勢神宮の様式を踏襲しているそうです。
「古くから神社は人々が集まり、交流が生まれるところでした。この屋台も昔の神社のように近所の人たちが気軽に立ち寄れる場所でありたいと思い、神社建築を取り入れました」と安部さん。開店と同時に「あべちゃん!」と常連さんが次々に訪れる様子を見ると、その思いは多くの方に伝わっているようですね。
満席が続き、時には行列もできる人気店をひとりで手際よく切り盛りする安部さん。盛り付けの美しさや演出にフレンチでの経験も生かされています。
炉端焼きならぬ「路端焼き」は肉や魚、野菜まで種類豊富。取材時のおすすめメニューだった鴨やチーズの燻製(各380円)のほか、レンコン、ナス(各180円)などを盛り合わせてもらいました。燻製にした後に炙ったり、スキレットを使ってごま油で焼くなどただ単に焼くだけでないひと手間かかった焼物で、おいしさも抜群です。
そして、先代から味を受け継ぐ「博多ラーメン」(650円)も食べずには帰られない一品。豚骨と鶏ガラを7:3の割合で野菜と共に炊き上げたスープは一晩冷蔵庫で寝かし、余分な脂を除いて使用するためしつこさがなく、お酒を飲んだ後の〆にぴったりです。
そのほかに、来店者の寄付により12歳以下の子どもへ無料ラーメンを提供する「保留ラーメン」などの地域貢献や、屋台にはめずらしいレディースデイやハッピーアワーなどの楽しい企画まで、興味を引かれる取り組みを次々と行っている「屋台けいじ」。場所柄、常連さんも多いですが、観光客や初めての方もウェルカムな雰囲気なので、気軽に暖簾をくぐってみてはいかがでしょうか。
●屋台けいじ
住所:福岡市中央区赤坂1-1-29
電話:なし
営業:19:00~翌2:00
定休日:日・月・火曜 ※雨天時は休み
アクセス:西鉄バス「警固町」バス停すぐ
ホームページ: https://www.yataikeiji.com/
Instagram: @yataikeiji
その他:子連れ歓迎
※記載している情報は2023年10月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。