2021年8月、春日市の住宅街の一角にイタリアンレストラン「La lucon（ラ ルコン）」がオープンしました。オーナーシェフは、春日市出身の西謙次郎さん。「日常の少し特別な場所」というコンセプトのもと、モダンな店内でイタリアンコースを提供されています。

住宅の合間に田んぼが点在するのどかなロケーションに現れるスタイリッシュなお店。ゆっくりと楽しめるようにと料理はすべてコースで提供されます。木・日曜は乳幼児を含む子どもの同伴が可能で、「お子さまメニュー」（1,000円）も用意されています。

ランチは空きがあれば当日でも注文可能な2,400円のコース（予約可）、前日までに要予約の3,500円コース（2名～）から選べます。今回は3,500円のコースをチョイスしました。

コースの内容は以下の通りです。
・アミューズの盛り合わせ
・前菜
・パスタ2種
・メイン（豚肉）
・デザート
・焼菓子
・食後のドリンク

メインの肉料理はほぼ固定ですが、パスタの内容などは約1か月をかけて入れ替わります。

アミューズの盛り合わせからスタート。この日は「冬瓜のスープ」、「レバーパテのマカロン」、「ゆずとクリームチーズのグジェール」、「生ハムとリンゴ、ゴルゴンゾーラチーズのブルスケッタ」の4種です。ほんのり甘いマカロン＆パテや爽やかなゆずが香るグジェールなど、どれもスイーツのように美味。料理への期待が高まります。

前菜の「イカとズッキーニのサラダ」。細切りにしたズッキーニと新鮮なイカ、アクセントのミョウガなどをトマトベースのドレッシングで和え、爽やかな酸味を感じられる一皿。盛り付けや色使いも素敵です。

西さんは手打ちパスタで知られる福岡市大橋の「イタリア料理 テシマ」出身。こちらで提供されるのもすべて自家製の手打ちパスタです。タリアテッレやオレキエッテ、ニョッキなど、おなじみのものから初めて聞くようなものまで約10種類のパスタがずらり。メニューに並ぶ5～6種類のソースと、好きなパスタを組み合わせて注文できます。おまかせももちろんOK。2名で訪れた場合、2種のソースを選び、ハーフサイズずつ提供してもらうこともできます。

パスタ1種目は「しらすと白身魚のオイルソース カラスミ」のソース。合わせたのは卵を使って作られる細めのロングパスタ・タリオリーニです。キャベツなどの野菜と白身魚、シラスのソースにカラスミをプラス。自家製のフォカッチャで余すところなくソースを堪能したくなるおいしさです。

パスタ2種目は「黒毛和牛のラビオリ セージバターソース」。黒毛和牛が詰まったラビオリを濃厚なバターソースに絡めていただく一皿。タリオリーニもラビオリも手打ちならではのコシのある食感と歯切れの良さを感じます。

メインは「長崎県産芳寿豚のロースト」。うま味が強く、しっとりとした肉質の芳寿豚は西さん厳選の食材。ローストしたものを野菜のソース（この日は焼きナス）や粒マスタード、塩で味わいます。添えられた野菜の一部は自家菜園で育てたもので、この日はズッキーニやパプリカ、ナスが自家栽培のものでした。豚肉も野菜もシンプルでありながら最適な加減に焼き上げているので、素材のおいしさが存分に引き出されています。

テーブルの間隔を広くとった店内。ランチはテーブルの数と同じ4組限定なので、ゆっくりと食事を楽しめます。

シェフが繰り出す至福の料理と奥さまの穏やかな接客、心地のいい空間で優雅な昼のひとときを過ごすことができました。ディナーコース（4,500円～）もとてもお得なのでぜひチェックしてみてください。