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【八女】福島八幡宮<わざわざ行きたい!福岡の神社2024>(3)

【八女】福島八幡宮<わざわざ行きたい!福岡の神社2024>(3)

1年の幸せや健康を願い、神社へ初詣にでかける1月。少し足をのばして、わざわざ参拝したくなる話題の神社に行きませんか。ついつい集めたくなるかわいい御守りや御朱印、おみくじなども紹介します。全3回の第3回は八女市「福島八幡宮」です。

めざすは“世界一の神社”!さまざまな新しい取り組みに注目

八女市の中心部、福島地区に鎮座する「福島八幡宮」は江戸時代の1661(寛文元)年に、隣接する地区の土橋八幡宮から分霊を迎え、地域の氏神さまとして創建された360年以上の歴史をもつ神社です。応神天皇、神功皇后、武内宿禰命をご祭神とし、成功・勝利の神さまとして信仰を集めています。また、毎年9月に行われる国の重要無形民俗文化財「八女福島の燈籠人形」の舞台としても知られています。

伝統的な建造物が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「八女福島地区の白壁の町並み」から続く参道。御神木の夫婦イチョウがあり、秋はあたり一面が鮮やかな黄金色に染まります。

毎月変わる、手水舎にあしらわれた花々は参拝の楽しみのひとつとなっています。12月の取材時は「和のクリスマス」をテーマにしたデザインのフラワーアレンジでした。

境内では約100年ぶりの大改修が行われています。2023年12月中旬には2年がかりの社殿の改修が完了し、仮殿から本殿に御霊を遷す「遷座祭」が執り行われました。本殿や拝殿などは八女市の有形文化財に指定されています。

15代宮司の吉開雄基さん。三重県伊勢市の「皇學館大学」で神道を学び、他社で修業を予定していたところ、先代のお父さまの逝去により2017年に当時最年少の23歳で宮司に就任しました。「父に教わりながら経験を積みたかったのですが、わからないことが多いまま宮司になりました」と吉開さん。当時は境内の建物の老朽化が進み、参拝する人々もまばらだったそうです。改修もままならず、神社の規模縮小の話も出ていた頃、新型コロナウイルスの影響が追い打ちをかけることに。さまざまな困難な状況を打開すべく吉開さんはさまざまな新しい取り組みを始めました。

遠隔地にいる人へリモートで祈祷をする「オンライン祈祷」や疫病封じの妖怪・アマビエとコレラの流行を鎮めたと伝わる境内の祈願石を描いた御朱印の頒布などは多くのメディアに取り上げられ、全国的にその名が知られるように。また参拝者からの要望を受け、ペット祈祷を始めたことでも話題を集めました。吉開さんの愛犬、豆柴のシロちゃんは神社のアイドルとして参拝者に可愛がられています。

「福島八幡宮」の氏子地区で活動する切り絵作家「くろくも舎」の松原真紀さんとコラボレーションした切り絵の御朱印も人気があります。2021年、丑年の正月に用意された干支切り絵御朱印が好評だったことから限定御朱印や定番御朱印が登場しています。2024年は1年間限定でメタリックブルーの「福辰」(2,000円)が頒布されます。細かいデザインが切り絵で表現されていてかっこいいですね。

「くろくも舎」の松原さんが手がけた原本はさらに驚くほどの繊細さ。こちらをもとに切り絵御朱印「福辰」が作られています。

「福辰」のモチーフになったのは、拝殿の妻飾りに彫られた龍。よく見ると翼があり、神社建築ではめずらしいとのことです。参拝すれば、辰年が飛躍の年になりそうですね。

社殿の修復完了に合わせてゴールドの「社殿御朱印」(2,000円)も登場しました。かわいい「love&にゃんこ」(1,500円)の切り絵御朱印も定番として用意されています。

2023年6月に頒布が始まった「看護守」(1,000円)は、看護師に向けて有益な情報を発信するInstagram「どり看護師」(@ dori_nurse)の陣内千晴さんとコラボレーションしたお守り。神社を訪れた陣内さんから「過酷な医療現場で働く人の応援になるお守りを」と相談されたことから誕生したそうです。

楼門には木工作家が奉納したシロちゃんの狛犬が。左右で「あ・うん」になっているところにも注目です。

吉開さんの新しい取り組みにより、少なくなっていた参拝者数も右肩上がりに。2023年の正月の参拝者は2万人を超え、白壁通りも大いに賑わったそうです。取材時も近所の子どもからお年寄り、観光客などが次々と境内に足を運んでいました。「最初の頃はさまざまな意見をいただくことがありました。しかし神社の存続のために勇気をもってこれからも新しい事に挑戦していきたいです。目指すは“世界一の神社”です」と吉開さん。これから先もイベントや企画を予定しているそうなので、ますます「福島八幡宮」から目が離せません。

●福島八幡宮

住所:八女市本町105-1
電話:0943-22-3332
時間:参拝自由 ※授与所は9:00~17:00
定休日:なし
アクセス:西鉄バス「西唐人町」バス停より徒歩3分
ホームページ:https://fukushimahachimangu.or.jp/
Instagram:@fukushimahachimangu.official

※記載している情報は2024年1月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。

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