2024年3月、「薬院」駅そばにオープンした「TABULA COFFEE & FLOWER（タビュラ コーヒーアンドフラワー）」は、花や植物が彩りを添えるモダンな空間でスペシャルティコーヒーを楽しめるお店。約30年前からフラワーコーディネートや花・植物の販売を行う会社「module（モデュール）」が手がけています。

以前は花や植物を販売する「module渡辺通店」があったので、利用したことがある方もいるのではないでしょうか。お店の外には大きな植物があり、洗練された雰囲気が漂います。

大きな窓から光が差し込む明るい店内。存在感のあるフラワーアレンジメントや観葉植物が配されたシックな空間が広がります。土と植物を思わせるブラウンとダークグリーンの壁もボタニカルショップらしい演出です。

オーナーが生けるフラワーアレンジメントは、週に1回程度変わるそうなので何度も訪れる楽しみがあります。取材時は薄紫のギガンジウムを中心に初夏らしい爽やかな色合いでまとめられた花々がとてもきれいでした。

コーヒーの木もあり、果実が赤く色づいていました。

「花とコーヒーはどちらもボタニカルなもの。花をきっかけにコーヒーを、もしくはコーヒーをきっかけに花を楽しんでもらえたらという思いから、この場所が誕生しました」と副店長の末次優茄さん。

コーヒーは、生産者から直接仕入れたシングルオリジンの豆を自家焙煎する人気店、東京・吉祥寺の「light up coffee」の豆を使用しています。「light up coffee」の豆を使うお店は、福岡でここだけ。コーヒーショップで経験を積んだスタッフが丁寧にハンドドリップしてくれます。

豆がもつ特徴を活かすために浅煎りを中心として4種類の豆から選べる「ドリップコーヒー」（600円）。爽やかな果実感が特徴の「ケニア／クテレ精製所」のものを選びました。浅煎りコーヒーのきれいな色や、注いだ時に立つ香りを楽しむために透明のビーカーで提供されます。生産地や農園主、精製方法などが記されたカードが添えられているのもコーヒーにこだわりをもつお店ならではですね。コーヒー豆は購入することもできます。

コーヒーに合うデザートも用意されていて、リコッタチーズやクリームチーズの代わりにヨーグルトを使った「カッサータ」（550円）はシャリッとした食感で爽やかな味わい。ナッツとドライフルーツの食感もよく、コーヒーとの相性も抜群です。そのほかにティラミスやフォガードなどコーヒーを使ったデザートやベーコンエッグトーストなどの軽食もあります。

花を見ながらコーヒーを飲んでいると普段の暮らしにも花を取り入れたくなりますね。店内で販売している「フラワーバッグ」（各1,200円）は透明のバッグに花が入っていて、このまま飾ったり、プレゼントしたりできるアイテムです。

持って歩いているだけで気持ちまで明るくなりそうなフラワーバッグ。別売りのショルダーストラップを付ければまるでファッションの一部のように楽しめます。

「店名の“TABULA”はラテン語の『TABULA RASA＝まっさらなキャンバス』から名付けられました。さまざまな情報が溢れる毎日ですが、ここでは頭の中をまっさらにして花とコーヒー、そしてご自身の時間をゆっくりと楽しんでください」と末次さん。日常から離れてリフレッシュしたくなった時、花とコーヒーに囲まれるひと時を過ごすのにぴったりの場所です。