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特集記事

新しくておもしろい香椎へ!

新しくておもしろい香椎へ!

海の中道や照葉のレジャースポット、千早の複合商業施設など新しい話題に事欠かない福岡市東区エリア。さまざまな場所で再開発も進み、ますます魅力あふれる地区へと進化しています。今回は、東区の中心である香椎周辺を特集。わざわざ足を運びたくなるような新たな魅力をもつお店を訪ねてきました。

WAKUMUSUBI

迷うほど種類豊富!行列の絶えないベーカリー

2021年12月、みゆき通り商店街に誕生した「WAKUMUSUBI」は、この道25年のオーナーシェフ濱北克仁さんが手がけるベーカリーです。「自分が作りたいものがしっかりと作れるようになった」という濱北さんは満を持して店舗をオープン。その味は評判を呼び、半年もたたないうちにすっかり香椎の人気店となっています。「WAKUMUSUBI」という店名は日本神話に登場する穀物の神様「和久産巣日神(ワクムスビノカミ)」に由来します。

店内には焼きたてのパンがずらり。低温長時間発酵で小麦の香りや甘味を引き出した生地を使ったパンはハード系や総菜系、スイーツ系まで多種多彩。1日に焼き上げられるパンは80~90種類にも及びます。

「どんな方が来店されても、好みに合ったものが見つけられるようにさまざまな種類を用意しています。ひとつのパンに特化することなく『何を食べてもおいしい』と言ってもらえることをめざしています」と濱北さん。溢れるパンづくりのアイデアを表すかのように、新しいパンも続々と登場しています。

左から「合鴨と根菜のバルサミコソース」(330円)、「ブルーベリーデニッシュ」(330円)、「オレンジデニッシュ」(250円)。「合鴨と根菜のバルサミコソース」は5月に登場した新商品。バゲットに合鴨スモークとバルサミコソースで味付けしたサツマイモやゴボウなどがのっています。香り高いバゲットと合鴨の贅沢な味わい、根菜の食感を楽しめる一品です。幾重にも重なった生地の食感とバターの風味がたまらないデニッシュもお店を代表するパンのひとつです。

数あるパンのなかで一番人気のメロンパンのミニサイズに、バニラアイスクリームをサンドした「プレミアムメロンパン」(260円)も新登場。メロンパンのカリッとした表面、しっとりふわふわの生地とバニラアイスの相性は抜群です。店頭には並んでいないので、レジでスタッフさんに尋ねてみてください。

最もパンが揃う時間帯はお昼前後。現在は店内に入れる人数を限定していて、11:00~14:00頃は待ち時間が発生することが多いので、余裕をもって出かけることをおすすめします。

●WAKUMUSUBI(ワクムスビ)

住所:福岡市東区千早5-13-20
電話:092-410-3382
営業:9:00~17:00 ※売り切れ次第閉店
定休日:日・月曜
アクセス:西鉄貝塚線「西鉄香椎」駅より徒歩3分
Instagram: @wakumusubi_pan_shop

 

香椎カリー 日々、スパイス

コンテナショップで味わう野菜たっぷりスパイスカレー

貨物用コンテナを使った店舗が立ち並ぶ「香椎コンテナ村」に漂うスパイスの香り。「香椎カリー 日々、スパイス」は、東区名島で人気を博した「スパイスカレーせんげんや」が2020年11月に店名を改め移転オープンしたお店です。店主の重松さんが一人で切り盛りするため、余裕をもって営業できるようにコンパクトな空間のこの場所に移転を決めたそう。とはいえ移転後も人気は健在で、お昼時には行列ができることもあります。

重松さんのスパイスカレーの原体験はインド。大学時代の夏休み、教授に誘われてインドに約1か月滞在し、日本とはまったく異なる環境に魅了されたのだそうです。その頃は日本ではまだスパイスカレーが一般的ではない時代。北から南まで各都市の食堂や家庭など、さまざまな場所でカレーを食べ、その面白さに開眼。その後、日本でもスパイスを使ってカレーを作っていた経験から、スパイスカレー専門店を開くことになりました。

サラダとカレーをワンプレートに盛った「カレープレート」(980円、小900円)は、鮮やかな彩りが食欲をそそる一皿。カレーはスパイシーチキンカレーとダル(豆)カレーの合いがけです。ほろっと崩れる手羽元が入るチキンカレーは、玉ねぎの甘さと複雑なスパイスの組み合わせが味わい深く、食べ応えも十分。時折、ホールスパイスが口の中で弾けるのもスパイスカレーの楽しさです。この日のダルカレーはアサリやイカなどのシーフードの出汁が入ったもので、優しい味わい。豆のせんべい・パパドを割り入れたり、インドのピクルス・アチャールやスパイス炒めのポリアル、ヨーグルトソースのライタと混ぜたりしながら味の変化を楽しむことができます。「毎日でも食べられるように」と油や塩を極力控えて作られるカレーは、ボリュームがありながら胃がもたれることがないのもうれしいですね。

プレートのもう一つの楽しみは、佐賀県基山町で無農薬野菜を育てる「長岡順やさい」の旬の野菜を使ったサラダです。1人でさまざまな種類の野菜を栽培しているユニークな農家で、重松さんは「エネルギー溢れる味の野菜です」と語ります。「長岡順やさい」と共同で西鉄香椎駅そばで行っていた野菜市は、6月からは毎月第1・3月曜に「香椎コンテナ村」で開催(詳細はインスタグラムに掲載)。とても人気があるので早めに行くのがおすすめです。

カレープレートにはデザートやドリンクのセットも用意されています。「Bセット」(+380円)は杏仁豆腐(マンゴーソースorココナツソース)とミニドリンクのセット。ドリンクはラッシーやコーヒー、チャイ(+100円)などが選べます。写真は自家製クラフトコーラ(+100円)。カルダモンやクローブ、シナモンなどが入ったスパイシーなクラフトコーラはぜひ味わってほしい一品です。クラフトコーラのシロップ(600円 ※瓶代100円を含む)は販売も行っています。

食を通して社会貢献を考える重松さん。将来は誰もが集える「みんなの食堂」を開きたいという目標を持っています。その一歩として6月から第2・4月曜にモーニングを提供する試みを開始。卵にバターと青唐辛子や玉ねぎを混ぜ、食パンに焼き付けるインド式エッグトーストやスムージーとラッシーをかけ合わせた「スムラッジー」などを格安で提供します。こちらも足を運んでみてはいかがでしょうか。

●香椎カリー 日々、スパイス

住所:福岡市東区香椎駅前1-21-34
電話:070-8962-4608
営業:11:30~14:30(OS14:00)
定休日:月・木曜
アクセス:西鉄貝塚線「西鉄香椎」駅より徒歩4分
Instagram: @kashiicurry_hibispice

珈琲小林

“いつもここにある”コーヒー

香椎駅前の住宅街の一角、窓の外に香椎川を望む場所に2020年5月にオープンした「珈琲小林」。店主の小林謙吾さんは、ここで営んでいたコーヒー店で働いた後、場所を引き継いで店舗を開きました。

約10年、この場所で働いている小林さん。「仕事帰りにコーヒーを飲んで帰ったり、散歩がてら立ち寄ったり。そんなお客さまの“いつも”を守りたいという気持ちがあります」とここでコーヒーを淹れ続ける理由を教えてくれました。「住宅街なので平日は近隣の方、休日は遠くから来てくださる方も増えました」。

コーヒー豆は「このおいしさを味わって欲しいから」という理由で、久留米市「COFFEE COUNTY」のものを使用。ホットコーヒー(450円)、アイスコーヒー(480円)、カフェラテ(500円)といったメニューに合わせ、小林さん自身がコーヒー豆の選定を行っています。

エスプレッソを使った「エスプレッソバナナシェイク」(700円)も人気のメニューです。エスプレッソと凍らせた完熟バナナ約1.5~2本分、バニラアイスで作る濃厚な一杯。氷を入れないのでなめらかな口当たりを楽しめます。バナナシェイク用に抽出したエスプレッソとバナナの甘味が見事にマッチした、ほかでは味わえない一品です。シェイクはバナナのほか、季節限定の商品が登場することも。

幼少の時に熊本から引っ越してきて以来、香椎に住み続けている小林さん。香椎の‟いい場所”もたくさん知っています。「お客さまと会話をするなかで香椎のおすすめの場所を紹介することもあります。個人的にも香椎宮や香椎浜に行くことも多いですし、いいお店もたくさんありますよ」。

小林さんが好きなアメリカンヴィンテージの家具が置かれた店内。テイクアウトが中心ですが、店内でひと息つくこともできます。店内では、定期的にアート作家やブランドのPOP UPも開催。また「ケンジーズドーナツ」や「名もなきサンドイッチ屋」のフードを販売することも(詳細はインスタグラムに掲載)。「いろいろな面白いことをしている人を紹介したいと思っています。お客さまと作り手の方を繋ぐ役割ができればうれしいですね」。

●珈琲小林

住所:福岡市東区香椎駅前2-2-6
電話:なし
営業:12:00~21:00
定休日:火曜 ※不定休あり
アクセス:西鉄貝塚線「西鉄香椎」駅より徒歩6分
Instagram: @coffeekobayashi

※記載している情報は2022年6月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。

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