大分県別府市は温泉の源泉数・湧出量ともに日本一を誇る温泉郷。古くから温泉を中心とする観光都市として栄え、その面影を残すレトロな雰囲気も魅力です。それに加え、近年は大型ホテルやリゾート施設が続々と進出。さらにおしゃれなショップやカフェも次々とオープンし、新旧入り混じるまち歩きが楽しいエリアとなっています。

別府市内には、浜脇温泉、別府温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉と温泉郷が点在し、別府八湯（べっぷはっとう）と称されます。なかでも今回紹介する鉄輪（かんなわ）温泉は、別府八湯のなかでも最も湧出量や温泉源が多く、「別府地獄めぐり」など観光の中心地でもあります。

西鉄天神高速バスターミナルから、別府行き高速バス「とよのくに号」に乗って約2時間15分で「鉄輪口」バス停に到着。平日24往復、休日28往復と本数も多いので、利用しやすい路線です。「鉄輪口」バス停は鉄輪温泉の中心に位置し、主要なスポットに徒歩でアクセスできるのもうれしいですね。※福岡方面からの場合、降車は「鉄輪口」バス停、乗車は「鉄輪2番のりば」バス停となります。写真は「鉄輪2番のりば」です。

また、鉄輪エリアには「亀の井バス」が行き来していて、別府市中心部へのアクセスも良好。交通系ICカード「nimoca」の利用も可能です。

まちのあちこちで湯けむりに遭遇できるのも鉄輪温泉ならでは。取材に訪れたのはとても寒い日だったこともあり、道の側溝から上がる蒸気もはっきり見えました。

豊富な温泉や噴気を利用した施設も多く、別府市営「鉄輪むし湯」や地域の人々が集う共同浴場も点在。

噴気で食材を蒸す「地獄蒸し工房鉄輪」なども鉄輪に位置しています。無料で利用できる足湯などもあるので、散策の途中に立ち寄ってみるのもいいですね。

「鉄輪むし湯」のそばには、鎌倉時代に鉄輪温泉を湯治場として開いたといわれる一遍上人の像も。自分の体の治したいところと同じ場所にお湯をかけて治癒を願うものです。

ふと目に留まる温泉マークにも癒されますね。温泉情緒をたっぷり感じられる鉄輪エリアをぜひ歩いて散策してみてください。