ピラフ、ナポリタン、とんかつをひと皿に盛った「トルコライス」は、長崎県発祥の洋食。さまざまなメニューを一度に楽しめることから“大人のお子さまランチ”と呼ばれ親しまれています。

2022年3月に福岡市早良区にオープンした「たてがみキッチン」は、長崎市出身の横山さんご夫妻が営むトルコライス専門店。若いころに飲食業に携わっていたご主人の横山和彦さんは、いつか自分のお店を持ちたいという夢をかなえるために会社を辞め、味の追求を重ねてトルコライスのお店を開いたそうです。「福岡ではあまり見かけない故郷・長崎の味を広めたいという想いでトルコライスを作っています」と横山さん。

内装は、昔ながらの温かみのある喫茶店のよう。やわらかい光の照明や曲線を描く壁など、懐かしくも洗練された雰囲気が漂います。

メニューには、ベーシックなトルコライスからハンバーグや大きなエビフライなどがのったものまで約10種類のトルコライスが並びます。ランチタイムには単品のナポリタンも注文可能です。取材時は店名を冠した看板メニュー「たてがみトルコ」（2,350円）をお願いしました。

「たてがみトルコ」は、カレーピラフとガーリックライスの上に、とんかつとステーキ、さらにナポリタンがのった大満足のひと皿。横山さんご夫妻が大好きだったという今はなき長崎の名店「グリーンバンブー」のステーキトルコをイメージしているそうです。

低温調理でじっくりと火を通し、提供前に焼き上げるステーキはやわらかくジューシー。とんかつはトルコライスの定番である薄めのタイプでサクッと揚がっています。ガーリックを効かせたナポリタンもシンプルでありながら味わい深く、専門店ならではのおいしさを楽しめます。

「たてがみキッチン」という店名は、ご主人の出身地・長崎市立神（たてがみ）町と、ご夫妻が好きな馬の鬣（たてがみ）に由来していて、店内には長崎の風景を切り取ったものや馬の写真が飾られていました。

出島の形のドアノブもかわいいですね。長崎出身の方が来店することも多く、お店では長崎県人会も定期的に行われているので、気になる方はInstagramなどをチェックしてみてください。

福岡にいながらおいしいトルコライスを楽しめる「たてがみキッチン」。ぜひお腹を空かせて出かけてみてください。