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- 2022/10/07 Fri.
ハラ ハーモニー コーヒー<いいね!が集まるフォトジェニックショップ>(3)
おいしい食事や居心地のよさはもちろん、いまの時代は写真映えもお店選びに外せないポイント。今回は、InstagramをはじめとするSNSで「いいね!」間違いなしの写真を撮影できるユニークなお店を紹介します。全3回の第3回は大牟田市「hara harmony coffee(ハラ ハーモニー コーヒー)」です。
ノスタルジーのなかに大牟田の“いま”が詰まった路面電車カフェ
西鉄天神大牟田線の終着駅、「大牟田」駅の西口広場に、路面電車の車両があるのをご存じでしょうか。
西鉄の前身となる会社が運行していた路面電車、大牟田市内線や福岡市内線を走っていた1943年製の200形電車を改装し、2019年に「路面電車204号」として設置。当初は見学できるモニュメントでしたが、2021年3月にコーヒーとフルーツサンドのカフェ「hara harmony coffee(ハラ ハーモニー コーヒー)」がオープンしました。
喫茶店好きの方は店名で気づくかもしれませんが、こちらは大牟田で長年愛されながら2019年に閉店した喫茶店「コーヒーサロンはら」にゆかりがあるお店。コーヒーの味とともに、「コーヒーサロンはら」店主の上野さんが行っていた日本フィルハーモニー交響楽団を大牟田に招く「大牟田日本フィルの会」の活動も受け継いでいます。
約90年前に作られた車両の中には、ノスタルジックな世界が広がります。板張りの床や錆びた窓、当時のままの吊り革など、一つひとつのディテールを確かめたくなりますね。
カラフルな木製のモザイクがある窓際のカウンターは、撮影スポットにおすすめ。大牟田の夏祭り「大蛇山」の大蛇のうろこをイメージして、地域の方たちとワークショップで作り上げたものです。
開店前に「コーヒーサロンはら」の上野さんにレクチャーしてもらったという「コーヒー」(380円)は、注文ごとにドリップ。コーヒー豆は「コーヒーサロンはら」同様、上野さんのお子さんが飯塚市で営む「覇薇可否道(はらこーひーどう)」のものを使用しています。フルーツサンドは写真の「ミックス」(490円)など定番商品のほか、季節のフルーツを使ったものが揃います。
フルーツサンドはミルク感たっぷりの生クリームは「オーム乳業」、しっとりふかふか&丸い形がかわいいパンは「どんぐりの樹」、新鮮なフルーツは「フルーツたなか」と大牟田の企業や店舗のもので作られています。さらに、開発を手がけた福岡市渡辺通「オルト カフェ」の担当者の方も大牟田出身という、まさに大牟田尽くしの看板商品です。
コーヒーとフルーツサンドでおなかを満たしたら、店内の撮影スポットへ。運転席に座って、発車のベルを鳴らすこともできますよ。西鉄の帽子の貸し出しも行っているので、記念撮影にいかがでしょうか。
福岡市内線を走っていた当時のままの吊り革にも注目を。いまはなき百貨店「中洲 玉屋」のものと思われる広告がいい味を出しています。
車両の外にあるベンチはカフェの利用者以外でも自由に利用できるのもうれしいですね。また、夜カフェの営業や月に1回程度青空マルシェも行っているそうなので、お店のInstagramをチェックしてみてください。
カフェを運営する会社「大牟田ビンテージのまち」の広報担当・紫牟田あいらさん。大牟田で生まれ育ち、大学でまちづくりを学んだのち、「大牟田で働きたい」という思いを叶えるために現職に就いたという大牟田愛に溢れる方です。
「『昔、この路面電車に乗っていた』と思い出話に来られるご年配の方や、この雰囲気を新鮮に感じる若い方、鉄道ファンの方など幅広い方々にお越しいただいています」と紫牟田さん。すでに大牟田西口のランドマーク、そして憩いの場になっているようですね。
西鉄電車を降りてすぐの場所にあるので、大牟田駅を訪れた時にはぜひ利用してみてください。
※写真を撮る場合は、ほかの方の迷惑にならないように気を付けながら撮影を楽しみましょう。
●hara harmony coffee(ハラ ハーモニー コーヒー)
住所:大牟田市久保田町2-300 駅前広場 路面電車204号
電話:0944-57-2042
営業: 9:00~18:00 ※フルーツサンドの販売は11:00~
定休日:火曜
アクセス:西鉄天神大牟田線「大牟田」駅すぐ
Instagram: @haraharmonycoffee
※記載している情報は2022年10月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。