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【北九州】旬菓茶舎 日と時季<新茶の季節に訪れたい福岡の日本茶カフェ>(3)

【北九州】旬菓茶舎 日と時季<新茶の季節に訪れたい福岡の日本茶カフェ>(3)

日本で古くからおもてなしのひとつとして発展してきた日本茶の文化。本来の味わいを引き出すように淹れられたお茶はおいしさを感じるとともに心が満たされるものです。そろそろ新茶の季節。厳選した茶葉で丁寧に淹れられたお茶の味を堪能する時間を福岡の話題のお店で楽しんでみませんか。全3回の第3回は北九州市馬借「旬菓茶舎 日と時季」です。

味わいの変化を感じながらお菓子と楽しむ日本茶コース

2023年2月、小倉北区馬借にオープンした「旬菓茶舎 日と時季(しゅんかちゃや ひととき)」は、九州を中心に厳選した日本茶や季節を感じる手作りの和菓子を楽しめる話題の日本茶カフェです。

大通り沿いの白い暖簾が目印。1階ではテイクアウトのお菓子やお茶の販売を行っています。

2階は落ち着いた雰囲気のカフェスペースです。「古いことを伝えながら、新しいことを発信する」という思いを表すように、モダンなインテリアのなかにアンティークの欄間や燭台などが配され、新旧両方の趣を感じられます。

こちらを手がけるのはオーナーの亀甲壮史さんと奥さまの珠妃さん。和食店を営んでいた頃、さまざまな種類の日本茶と出合ったことでその奥深さに惹かれていったそう。「お茶離れが進むなか、古くから続いてきた和の文化に気軽に触れ合える場所を作りたいと思い、この店を開きました」と亀甲さんは語ります。

茶葉は厳選した単一農家の単一品種、いわゆるシングルオリジンのものが中心。鹿児島や福岡、長崎など九州の日本茶をメインに、ご夫妻が「自信をもって勧められる」と感じたもののみが取り扱われています。

カフェのおすすめメニューは、一煎、二煎と日本茶の味わいの変化に合わせてお菓子を楽しむコース。「ゆっくりと時間をかけてお茶を楽しむことで、日常のなかのちょっとした非日常を感じられるかと思い、コース仕立てにしています」と奥さま。今回は一番人気の「日と時季コース」(2,100円)をお願いしました。日本茶のほかに「本日の菓子」や「特製生甘味」を味わえます。日本茶は煎茶や玉露、ほうじ茶、和紅茶、冷茶など約20種類が用意されています。

まずは、木箱の中の「本日の菓子」からひとつ選びます。すべてお店でいちから手作りするオリジナルで、季節感はもちろん、デザイン性も大切にして作られています。取材時は桜の時期だったので桜餅や桜の浮島など季節感のあるお菓子がありました。チョコレートの練り切りなど、洋のエッセンスを加えた和菓子も気になりますね。

日本茶は、煎茶のなかからうま味と甘味が強く、和栗のような風味を楽しめる鹿児島県薩摩川内市の「はるもえぎ」という品種を選びました。一煎ごとにそれぞれの茶葉に適した温度と時間で淹れてもらえるのが贅沢ですね。

一煎目は先付のお菓子を一緒にいただきます。この日のお菓子はオリジナル商品のくるみをメープルシロップでコーティングした「くるみのロースト」でした。低めの温度で淹れる一煎目は特に茶葉ごとの特徴を強く感じます。

続いて二煎目は最初に選んだお菓子と一緒に。通年提供している「葛ねり茶」は、八女抹茶を練り込んだ葛に生クリームを加えたもっちりした食感のお菓子です。甘さとほろ苦さ、そして生クリームのコクのバランスがよく、テイクアウトでも人気という話に納得の味わいです。煎茶らしい渋みが感じられるようになる二煎目のお茶によく合います。

「特製生甘味」のぜんざいは程よい甘さ。白玉団子やきびもち、さつまいもとりんごのあん、安納芋のアイスが入った最中が添えられ、さまざまな味わいを楽しめます。「特製生甘味」は季節ごとに内容が変わります。

さっぱりとした味わいの三煎目は香の物と共に提供されます。大根のレモン漬けや山くらげの松前漬けなどこちらもお店のオリジナルです。

ゆっくりと時間をかけて、お茶の味わいの変化を感じながらお菓子とのペアリングを楽しむ贅沢な時間でした。コースには、「特製生甘味」を省略した「くつろぎコース」(1,450円)もあり、好きな方を選ぶことができます。

コースのほかに、単品のメニューもあります。写真は濃厚な抹茶・濃茶を使った「抹茶ラテ」(800円)。添えられた丸い綿菓子がかわいいですね。単品注文だけでなく、コースのお茶としても選ぶことができます(提供は1杯のみ)。

最初から優しい甘さがありますが、好みに合わせて綿菓子で甘味を足していただきます。綿菓子がシュワッと溶ける様子も楽しさのひとつです。

1階には手作りのお菓子が並んでいます。コースのお菓子もテイクアウトできるものがほとんどなので、気に入ったものを購入して帰るのもおすすめです。

もちろん日本茶の販売も。こだわりの茶葉を購入して、自宅でもゆっくりとお茶を淹れる習慣を楽しんでみてはいかがでしょうか。

●旬菓茶舎 日と時季(しゅんかちゃや ひととき)

住所:北九州市小倉北区馬借1-5-3
電話:093-531-0555
営業:11:00~19:00
定休日:火曜
アクセス:西鉄バス「市立医療センター前」バス停すぐ
Instagram: @syunkachaya_hitotoki

※記載している情報は2024年5月のものです。営業時間や定休日、価格は変更になる可能性があります。価格は特別な記載がない限り、税込みで表記しています。

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